コンプレッサーでやりがちな9つの過ち
"The Pro Audio Files"からコンプレッサーについての記事です。
ここにはコンプレッサー使用時の9つの過ちが書いてありますが、今日はその中でも僕が特に共感できる5つをご紹介しましょう。
・アタックタイムが早すぎる
アタックタイムが早いと即座に音の出っ張りを潰し、ミックスにある程度の統一感を与えます。
しかし早すぎると音のトランジェントを潰してしまい、ミックスが平坦でつまらないものになってしまいます。例えばギターを弾く音、スネアのアタック感など。
特に気をつけたいのはミックスに挿すトータルコンプで、アタックタイムはかなり遅めに設定しておかないと、一見まとまったミックスに聴こえますが音の抑揚が潰れ、のっぺりした仕上がりになってしまいます。
音源によっては早いアタックタイムが有効な場合もあります。コンプを使ってどのような音作りがしたいのか、あらかじめイメージしておくことが大切です。
こちらの動画では、どのようにアタックとリリースを設定したらよいか丁寧に解説してくれています。
・ソロボタンを使わない
例えばコンプで叩きたい楽器があるとして、そのトラックをソロで聴きながらコンプレッサーをかけるべきではありません。
ソロで聴いていて程良いと感じていても、曲の文脈のなかで聴いてみるとあまりコンプがかかっていない場合があります。これはソロにすることでコンプの効果がはっきり聴こえすぎるためです。全体と馴染んでいなければ意味がないので、コンプを使うときソロボタンを使うのはやめましょう。これはコンプだけでなく、EQingなどにおいても言えることです。
This Button Can Destroy Your Mixes. Are You Misusing It? - Behind The Speakers
・すべてにコンプを適用しない
その音がコンプを使わなくてもすでに良いサウンドなら、そのままでミックスすべきです。コンプ使うときは必ずなにかしら理由があって使いますので、すべての料理にマヨネーズをかけるようなことはやめましょう。
これは僕が初心者の頃、よく陥っていた罠のひとつです。
・モニターがでかすぎる
モニターしている音が大きいとその分コンプを深くかけようとして、結局平らなミックスになってしまいます。
どのボリュームでも程よく聞こえるようなミックスを心がけましょう。
・コンプはあくまで補助的なもの
コンプは万能ではありません。かけすぎると平坦でつまらないミックスになってしまいますので、極端な音の出っ張りはオートメーションで修正しましょう。